昨日から、体の発達相談(運動機能評価)が再開しました。
昨日お越しいただいたご家族様は、遠方からのご来所でした。
な、な、なんと!飛行機で神戸まで来てくださいました。
それもご家族皆様で、です。
お子様への思い、そして熱意が、すごい、すごすぎる!!
はじめは遠方ゆえオンラインでのご相談をご提案したのですが、「ぜひ直接お話を伺い、直接子どもの評価をしていただきたいです」とのことで、わざわざお越しくださいました。
就学を控えたお子様だったのですが、これまでの経緯をお聞きし、加えてお体の評価をさせていただきました。
そして、今するべきこと、就学前までに取り組みをしてほしいこと、就学に向けて考えておくべきことなどについてアドバイスさせていただきました。
今回、遠路はるばるお越しいただいたのには、理由があります。
それは、お住いの地域で発達検査を受けたものの、特に具体的なアドバイスがもらえず、療育先を紹介されることもなく、相談できる人・場所がなかったからです。
「発達に遅れがあります」「小学校に入ると、〇〇が難しくなるでしょう」「何か心配なことがあれば、また来てください」
こんな風に言われて、不安にならない保護者はいません。
「じゃあ具体的にどうすればいいの?」と日々悩み続けるでしょう。
できないことを指摘するなら、同時に「どうすればいいか」「どう考えればいいか」をセットで提案しなければなりません。
けれど、多くの療育先で、それが示されないまま、子どもと保護者は放置されたままになります。
悩んでいる方々に、灯りを照らすこと、道しるべを示してあげること、これが療育の基本です。
「子育てが楽しい」と保護者の方が思えるようになること。
「大変だけど毎日前を向いて歩いて行こう」と勇気を持てるようになること。
そう思えるようにバックアップすることこそ、療育機関の最大の役割です。
でも、それができていない療育機関、医療機関がいかに多いか。
それだけではなく、専門家は「私たちは、発達検査や発達相談で役に立っている」と変な自己満足感を持ったりする。
これじゃあ、療育の世界なんて絶対好転しないです。
昨日お越しになったご家族がお帰りになる姿を見ていて、「お住いの街で安心できる相談先ができるようになってほしいなあ」と思わずにいられませんでした。
そして、これからもゆずは、単に発達相談を行う場所ではなく、療育サービスのあり方を根底から変えられるような取り組みをする事業所であり続けたいと、改めて決意しました。
私は、療育改革実践家として、新しい療育のあり方を提案する「療育界の異端児」であり続けたいと思います。
「不安」という真っ暗な道を歩いている子どもと保護者に、小さな灯りを照らすこと。
道に迷っている子どもと保護者に、そっと手を差し伸ばすこと。
これが、療育の本質です。
賛同者がいなくても、諦めることなく、ずっと療育のあるべき姿について発信し続けていきます。
昨日お越しいただいた〇〇くんとご家族の皆様、少しでも明るく楽しい学校生活が送れるよう、そして身近な場所で安心して相談できる場所が見つかりますことを、心から願っています。